声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】のネタバレ・感想!辻堂真苗の生い立ち

漫画「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」は安武わたる先生の作品です。

明治後期、瀬戸内海の伊之島で生まれ育った活発な少女・チヌ。
母はなく、父親と、美しい姉・サヨリとともに暮らしていた。

父亡きあと、姉妹は人買いの競りにかけられる。
サヨリは高値で女衒に売られ、チヌは下層遊郭の「須賀屋」へ売られた。

紆余曲折あってチヌは大店『東陽楼』で『千鳥太夫』として働くことになる。
大地主・若水に気に入られ、妓達の嫉妬を買いいじめに遭うも、次第にそのひたむきさを受け入れられていく。

東陽楼を目の敵にし、チヌにひどい仕打ちをした真苗だが…彼の生い立ちもまた壮絶であった。

政治家の妾であった母が亡くなり、父の屋敷に連れていかれた真苗少年。
幼い彼を待ち受けているのは意地悪な異母兄姉と、愛別離苦の地獄だった。

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】のあらすじ・ネタバレ・感想

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】のあらすじ

淑子「いらっしゃい」
公三郎「これが真苗だ、頼んだぞ淑子」

 

妾腹の子を妻に託す公三郎。
淑子と呼ばれた女性は、柔和な笑みをもってして真苗を歓迎した。

 

真苗「おばさん、だれや」
淑子「……『どなたですか』と言うのよ」

 

真苗は淑子の手を振り払い、父にしがみついた。
お父さんはどうして家に来てくれなかったのかと。
お母さんはもう天に召されてしまったと。

公三郎は、縋りつく真苗を文字通り一蹴した。
小さな体が宙を舞った。その拍子に暖炉に頭をぶつけた。ショックで意識が遠のいていく。

 

真苗(お…かあさ……ん)

 

真苗は沈みゆく意識の中で、もう2度と会えない母の事を想っていた。

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】のネタバレ

――なんでこんな子…
――およしなさい、私が申し出たのです。たとえ妾の子であっても、母親を亡くしたのですから辻堂本家で引き取るのが…

 

気がつくと、そこはベッドの上だった。
さっきのおばさんと誰かが話をしているが…真苗には何を言っているのかよく分からなかった。

 

真苗「『めかけのこ』ってなんや?」
繁泰「おまえのことさ。おまえは父上がヨソでこさえた『不義の子』さ。しかも女郎の子だっていうじゃないか、汚らわしい!」

 

淑子の息子…すなわち異母兄・繁泰は母の静止も聞かずに真苗を罵った。
敬子、則子という娘2人も汚物でも見るかのような視線を向けてくる。

異母兄姉たちの敵意・嫌悪・侮蔑を浴びて、枯れた涙がまた溢れた。

 

――

 

真苗はしばらくの間、母恋しさに泣き暮らした。
庭に迷い込んだ子犬・ポチや、お菊という真苗付きの女中との出会いにより、徐々に心を開いていく。

決して母のことを忘れたわけではなかった。
けど、優しいおばさん・明るい女中たち・贅沢な暮らし…こんな生活も悪くないように思えた。

 

真苗「なんやこれ!うまいなー!!」

 

初めて食べるフルコースに舌鼓を打つ真苗。
その汚らしい食べ方を見て、異母兄姉は顔をしかめている。

 

淑子「真苗は洋食を食べたことがないのかしら?」
真苗「牛鍋ならあるで!お父さんの来る日はいっつも牛鍋やったわ!」

 

淑子が一瞬だけ表情を曇らせたのを、真苗は気づかなかった。

 

真苗「でもお父さんのいっとう好きなんは、おからの…
淑子「真苗!明日から洋食のお作法を習いましょうね」

 

咀嚼しながら喋る真苗をたしなめ、微笑む淑子。

 

――

 

淑子の教育の甲斐あって、真苗は元気を取り戻し、品性を身に着け、快活なお坊ちゃまになっていった。

 

公三郎「さすがは淑子だ、家中のことはおまえに任せておれば安心だな。あれの母親はそういうところは疎かったのでな」
淑子「…そこがよろしかったんでしょうに」

 

既に使用人から聞いている。
真苗(の母)の家は、政治家のお妾とは思えないほど質素だったと。
苫屋で貧しかった時代を思い出しながら、重たい肩書を忘れて、のんびりと好物のおからでもつまんでいたのでしょう。
と、刺繍をしながら毒づく淑子。

 

公三郎「まさか妬いとるのか?妬いとるおまえは、いつになく可愛いな」
淑子「おやめなさいまし!こんな陽が高い…女中でも来たら…」
公三郎「構うか」

 

妻の静止も聞かず、その熟成した肉体を貪る公三郎。

 

淑子(いつもそう。昔から自信たっぷりで強引で)

 

――もともと辻堂家は八王子の豪農に過ぎず、公三郎はその使用人だった。
自信に満ちた態度と商才を主人に気に入られ、娘(淑子)の婿養子になり、更には貿易で成した財産で政界にまで進出した。
名士夫人となり3人の子宝に恵まれた淑子だが、『女』として求められたわけではないことはよく分かっていた。

自分と、名前も顔も知らない元女郎の妾。
『家のために身を売った』という根幹は同じなのかもしれない。
『女の犠牲』はいつだって当たり前なのだ。
公三郎と肌を重ねながら、淑子は何とも言えない気持ちになった。

 

――

 

それから4年後
真苗は容姿端麗・学業優秀な学生となっていた。
実母のことは思い出さないようにしている。
思い出すとつらいし、淑子に悪い気がしたから。

 

真苗とポチと取ってこいをして遊んでいるとき、事件は起こった。
枝を追いかけていたポチと繁泰がぶつかってしまい、怒った繁泰がポチを蹴り飛ばしたのだ。

とっさに繁泰を突き飛ばす真苗。
更に激高し、真苗を折檻する繁泰。

 

淑子「繁泰!おやめなさいっ」
繁泰「母上、こいつがわざと僕に犬をけしかけてきたんですよ!父上のお気に入りだからって思い上がってるんだ」

 

淑子にたしなめられ、「僕の代になったらおまえを追い出してやる」と捨て台詞を吐いて去っていく繁泰。
心配して駆け寄る淑子に、真苗は「嫌いな相手に『嫌い』と言ってしまうなんて、兄さんは政治家に向いてませんね」と言い心底おかしそうに笑った。

 

傷だらけになった真苗を手当てしながら、お菊は自分のことのように胸を痛めて泣いた。
思春期を迎えた真苗とお菊は、お互いに淡い恋心を抱くようになっていた。

 

則子「アハハ!お菊ったら顔赤らめて」

 

真苗に礼を言われて赤面するお菊を、異母姉の則子が嘲笑う。

 

則子「知ってるわよ、真苗のこと好きなんでしょ?5つも年上のノッポのくせにさ!いやらしい、お母様に言って辞めさせてやるわ!」
真苗「則子姐さん。まさか、そんな可哀想なことしませんよね?淑女たる者が…ねぇ?」
則子「いたい!いたいっ」

 

もう真苗の体格は、立派な男に近付いていた。
少女の細い手首を掴んで捻り上げ、壁際に追い詰めて。
則子は解放された後、屈辱に震えながら「女郎の子のくせに!」と罵り逃げ去っていく。

もう意地悪な異母兄姉など気にならない。
『女郎の子』、それがどうした?自分だって父上の子だ。
頭も見た目も何もかも、兄より自分の方が上なのだから。

 

こうして順風満帆とまではいかないまでも、着々と自信をつけていく真苗だが…ある日、ポチを亡くしてしまう。
ネズミ捕り用の団子を誤食したせいだった。
ポチは真苗の目の前で痙攣し、喉を掻き毟り、嘔吐を繰り返し、さんざん苦しんだ末この世を去った。

絶対的な味方を。心の拠り所を。大いなる存在をなくし、真苗はひどく落ち込んだ。

 

真苗「だれも、僕にはもう誰も味方がいない」
お菊「あたしがいます真苗様っ、いつまでも、おそばにいますから…」

 

少年と少女は唇を交わし、身体を重ねた。

――知らなかった。
『女』を抱くと、抱きしめられると、こんなにも慰められるなんて。

 

こうして真苗は、14歳にして『女』に溺れた。
学校から帰るなりお菊を抱く。
色に溺れるあまり学業成績さえ堕ちたが、気にならなかった。
目の前にあるのは、お菊の肉体だけ。
それ以外のすべてがベールの向こうに行ってしまったようだ。

 

真苗「お菊。おまえと結婚するにはどうしたらいいんだ?お前の家へ行けばいいのかな?」
お菊「うちは…!貧しい山里です。真苗様に来ていただけるような家じゃありません、病気の母親もいるし…」
真苗「でも、そうしたらずっとおまえと一緒にいられるだろう」

 

決して冗談などではない。真苗は本気だった。
その狂気を宿した純真な眼差しに、お菊は恐ろしいものを感じた。

 

――

 

女中「まぁ、大した面の皮さね。勤め先のご子息をたぶらかすなんてさ」
女中「しかも子供と言ってもいい歳のさぁ」

お菊の立場は悪くなっていた。
5つも年下の令息と肉体関係を持ったという噂は瞬く間に広がり、女中たちの軽蔑の的になっていった。

そして噂は広がり続け、お菊はついに淑子に呼びつけられて…

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】の感想

継母がイジワルオババだと予想してましたが、至って良識的なご婦人でした。
妾腹の子とはいえ母を亡くしたら引き取るのが筋。
(女としての嫉妬心を飲み込みながらも)妾腹の子を実子より優しくするくらい気にかける…など、理想的な養母だと思いました。

でも真苗は、隠しきれない屈託を感じてしまったんでしょうね。
無関心な父やイジワルな異母兄姉はおいといて、表面上友好的に接してくれている継母からも「望まれない存在である」ということを感じながら過ごすのって、なかなかきついものがありそうです。

しかし、いくら愛に飢えてるとは言え、5歳年上のオネーサンに溺れる14歳は控えめに言ってきもちわるい。
お菊さんは「ずっとおそばにいます」と言っていましたが、マァ坊が結婚とか言い出したあたりから引き気味でしたし、(淑子さんから手切れ金を受け取って)辻堂家を去っていくんでしょうか。
若きの至りなんでしょうが、できもしないこと宣言して期待させるのはダメだと思うな。

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まとめ

以上、「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【37話】」のネタバレを紹介しました。

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